アーツマたちばな

kogurearts.exblog.jp
ブログトップ

あるレクチャーのための出だしの草稿(長すぎたのでボツにする予定、で救済のためここへ)

日本ではバブル経済の崩壊とともに始まった1990年代。天皇の御世でいえば昭和から平成になり出した頃。その「失われた10年」といわれる時期に使われ出したアーツマネジメントという言葉も、指し示す意味内容はいまだおぼろげではあるが、日本で次第に何とか定着してきた。

はじめは、企業メセナの提唱や劇作家の協会作りなどに刺激をうけながら、ホールバブルと呼ばれた公共ホールの職員(ボランティア)研修の名称として。次第に、大学などの教育・研究機関の中でもそれは使われ出し、学会も文化経済学会とは別に生まれることになる。

さらに、サービスオーガニゼーションやアウトリーチという概念の導入とともにNPOとの関係がクローズアップされ、とうとう、法律にもその部分が明記されるにいたった。文化芸術振興基本法第16条の「文化芸術活動の企画等を行う者、文化施設の管理及び運営を行う者その他の文化芸術を担う者」がアーツマネジメントを行う者の法律的な定義と考えても大きくはずれることはないだろう(アーツNPOなどのサービスネットワーク機能も、「その他の文化芸術を担う者」のワークの一つとして入ると考えられる)。ちょっと控えめに言えば「芸術家等」の「等」がアーツマネージャーであるといってもいい。以下、同法の引用:
(芸術家等の養成及び確保)
第十六条 国は、文化芸術に関する創造的活動を行う者、伝統芸能の伝承者、文化財等の保存及び活用に関する専門的知識及び技能を有する者、文化芸術活動の企画等を行う者、文化施設の管理及び運営を行う者その他の文化芸術を担う者(以下「芸術家等」という。)の養成及び確保を図るため、国内外における研修への支援、研修成果の発表の機会の確保その他の必要な施策を講ずるものとする。

ついでに、
(文化芸術に係る教育研究機関等の整備等)
第十七条 国は、芸術家等の養成及び文化芸術に関する調査研究の充実を図るため、文化芸術に係る大学その他の教育研究機関等の整備その他の必要な施策を講ずるものとする。
ということで、同法第17条にもあるように(ただし、国に整備してもらっているかどうかは別にして)アーツマネジメント専攻(「等」専攻)の学生も教員も少しだけ出てきた。
私もそのアーツマネジメントという、長ったらしく、純粋の外国語から準外来語(外来語になる寸前のカタカナ日本語)へと移行中の、実に中途半端な単語のおかげで、教員をさせていただいている。

・・・・・・・
[PR]
by kogurearts | 2006-01-04 15:51 | 研究活動